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アクティブクリエーターズ2016に出展しました

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FD STYLEとして展示会に出たのは2013年2月のギフトショー最初でした。普通のブースに参加して思ってのはとても費用対効果を考えると続けられないという事でした。もちろん継続する事で状況は変わるのかもしれないけど、継続する事も現実的ではないと感じました。出展するという事だけなら補助金をつかったり、行政等が用意するブースを使えば良いのだろうけど。JIDAのブースに出展した事が有ったけど自分で確かめたいマーケットの事にたどり着けない様に感じた。 マーケティングを市場調査と考えてきたけど最近は継続して売れる仕組みづくりと考えるそうです。私が展示会に出展するのは、次々とモノを作り続ける事に少なからず疑問を感じるからです。つくった以上、キチンと伝える事によってモノが必要とされる状態を永く出来なければと考えるからです。 今回はギフトショーの中、アクティブクリエーターズという独立したスペースに出展しました。昨年に引き続き2回目です。ここの良い点は小さな作り手が多い事。ギフトショー期間に合わせた他の展示会も有りますが、期間を合わせてるって事は対象としているバイヤーは同じだろうし、複数のメーカーに製造してもらってる私達のプロダクトは多くの新潟からくる作り手さんも参加しやすいという事も有る。 そもそも、以前はマーケットの事など考えた事も無かった。頼まれて製品をデザインするだけ。燕三条地域で仕事をしてるので同じような仕事をくり返す。しっかりした流通を持った製品でないと無意味にモデルチェンジをくり返す。そのサイクルの中で仕事が発生し、悪いことでは無いのだろうけど疑問を感じるようになっていました。それはクライアントのメーカーも同様でした。 世の中の誰もが存在さえ未だ知らない道具なのに、売場の方から「飽きた」との理由でデザインを変えて価格を見直す。もちろん、価格の見直しは必要であるし使い手にもきちんと説明する必要が有るけど、それが面倒だから新しい商品を作るみたいな考え方は良くありません。 モノを作る立場として、作る側の考え方や様々な事情を使い手に伝え、使い手の意見や事情、考え方を作り手にきちんと説明してコミュニケーションをはかる。そのは小売店を通して行っていかなければならない事だと考えています。 実際に展

金属加工の街燕で。有限会社和田さんに行ってきました。

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燕(新潟県燕市)はステンレスを中心にした金属加工の街です。私のモノづくりは燕が中心です。よく燕三条という言い方をしますが、歴史的にも燕市と三条市のものづくりは違うように感じます。 三条市は元々上杉謙信の頃から三条城というお城が有り、城下町としてものづくりが始まったのだと思っています。 三条に似てるのはむしろ与板ではないでしょうか?与板も同じ頃与板城というお城が有りました。三条城、与板城、これに栃尾城を加えた3つの場所が関東からの守りに備えた白だったそうです。ものづくりとしては会津若松からの影響を受けて、鋸をはじめとする大工道具の製造が盛んだったと思います。 つまり鍛冶屋が中心で当時の工業と言えば町を作るのに必要な大工道具や農業に必要な金物の生産が中心で鍛冶屋が重要な産業だったのだと考えます。 燕はそのずっと後に金属加工が始まったのだと思います。昭和になってステンレスという金属が生まれ、錆に強い金属として銅や真鍮に変わって使われるようになってからではないでしょうか。 そんな燕で、旋盤加工を生業とする 有限会社和田 はあります。 旋盤加工をする業者を挽物屋(ひきものや)と呼びます。 和田さんはいわゆる「部品」を作る会社です。私が面白いと感じるのはアナログな機械の独特な動きです。例えるなら「虫」のようです。 見ているだけで引き付けられる。 働く人も意外と女性の職人が多い。最近感じていますが、地方では働き手が慢性的に不足していて、女性が中心の工場も沢山盛られるようになりました。機械を使って加工するので、女性の方が繊細な作業に向く所が有るのかもしれません。 金属加工と書きましたが、プラスチックの加工も行っていて、実は 酒器「三作 」の底のアクリル樹脂はこちらで1つ1つ削り出しで制作しています。凄く薄く削られたプラスチックが紐のようにシューっと削られる。 基本的にモーターの回転にカムを使って縦や横の動きを作り出しているのですが、この機化を設計する人がいるわけで、完成した機械を見れば分かるのだけれども、加工したい部品からこれらの機械を設計するってどうやるのだろう?と感心してしまいます。 きっとコンピューター制御が普通になった今では、修理すら難しいものも有るだろうと思います。 長い歴史が有ってものづく

明けましておめでとうございます。

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明けましておめでとうございます。 昨年はすっかりブログの更新をサボってしまいました。 今年は頑張ります!昨年末の振り返りから。 昨年は捧工業と「三作」というファクトリーブランドを作りました。 三作とはこんな製品 2015 ジャパン・ツバメ・インダストリアルデザインコンクール で中小企業長官賞を頂きました。 商品をデザインするだけでなくプロデュースする事が多くなってきたのですが「三作」もその一つです。TVの取材を受けたり中々好評です。 私の行ってるプロデュースは、商品をデザインして商品化までアドバイスを行う。もちろん市場を想定してパッケージや必要なカタログを制作します。その上で私達が持っている流通を使い販路を開拓します。 私が工業デザイナーを続けて来て産地のメーカーには自社商品が必要だと感じたからです。単に商品を作るだけでは無く、その商品を使う人とコミュニケーションを取る環境を持つことが大切だと感じてきました。道具を作るという事はそれを使う人が居てその人たちを抜きにモノづくりは行えません。でも、今までのモノづくりは流通の意見に左右されてきたように感じています。 作り手と使い手の関係をデザインしてきた1年です。 渋谷で開催された「純米酒フェスティバル」に参加。ここでは販売も行いましたが非常に好評でした。 八海醸造さんの魚沼の里での試飲に「三作」を使ってもらいました。 越の白鴈の中川酒造さんにお願いして三作の形状に有ったオリジナル日本酒も作ってみました。 三ツ星シェフ、ヤニック・アレノ氏にも使ってもらい高評価を頂きました。 長い事デザイナーをしてきたので商品を作る事に時々疑問を感じます。モノは沢山既にあって中国などでもドンドン作られている。なのになぜ新しい商品をデザインする必要があるのだろう?と感じています。自分でも沢山の商品をデザインして来ました。デザインするだけではなくそれがどの様な人に使われて本当に喜んでもらえているのか?販売にも関わる理由はそこに有ります。 モノの作られた背景を伝え、使う人たちがどの様なものを求めていた自分が作った道具をどの様に感じて使ってくれているのか知りたいのです。 最近は国内だけでなく