投稿

サクラ満開ですね。

イメージ
新潟はサクラが開花してから気温が下がり週末は雨だったりしてお花見には向かない年のようですが、事務所の周りでは今日は見ごろなので写真撮ってみました。 ちょっと前にわざわざ(長野のパン屋さん)さんにお邪魔した時にカメラのレンズがツァイスで私も買ってみました。 単純にレンズが重い。 その違いが感じられるのか分からないのですが、まぁ撮ってみました。道具(プロダクト)が好きなので単純にレンズを買えただけで満足度は上がります。αマウントなのでレンズは揃えやすいです。 基本的にカメラは製品を撮影する時しか使わないのでボケ感とかあんまり気にしたことが無いです。違うかな? 新潟は信濃川の河口に出来た街なので中心に信濃川が流れ良岸にサクラが咲いていますが、場所により少し違うようですが私の事務所の周辺は今が満開です。今週末もまだお花見できる事でしょう。

春になりました!

イメージ
すっかり季節は春になりました。 今年の新潟は雪が多かったので、その分春が待ち遠しかったです。春になると年度も変わり新しい事はじめたくなりますよね。 2年ぶりくらいに新製品を発表しました。ステンレス製の鍋です。以前ブログで鍋について意見を書いたことが有るのですが、それを見たメーカーの方が昨年三条ものづくり学校で行った「僕らの自販プロジェクト」に参加して下さり、商品化する事になりました。 そのメーカーはフジノスと言って、私自身は存在は知っていたけれどほとんど知らないメーカーでした。事前のイメージはステンレス鍋を作っている独自の流通を持つメーカーなのだろうという感じです。漆山金属とかと似たイメージ。(漆山金属も詳しく知りません)実際工場にお邪魔してみると、それよりは本間製作所みたいな感じを受けました)本間製作所も詳しく知りません)この辺はマニアな人にしかつたわらないでしょう。 私の場合、一緒にモノをつくる時に重要な事の一つが誰とどの様に作るのかという事です。ステンレス鍋に関しては既に製造する段階になり、同時に販路の開拓に移っています。長野県にあるパン屋さん「わざわざ」の平田さんにプロモーションを手伝ってもらうべくお邪魔してきました。 ものを売る事に関しては私達は「アマチュア」です。一つ一つが勉強だし発見でもあります。そうした発見を本業であるものづくりに活用しています。わざわざの平田さんはパン屋としてアマチュアだし、雑貨の開発も販売もアマチュアです。でもそのアマチュアの次元が高くてマニアでありオタクである。そもそもプロフェッショナルとアマチュアの差は何か?と考えると目指すところは同じでありながら辿るルートが違う人ではないかと考えている。第三者から学ぶことにより合理的なルートを進み、スキルを身に着ける人がプロフェッショナルとするなら、自分で体験し納得するルートを進み、経験と実績を重ねるハイアマチュアな人がいて、一緒に仕事をして楽しく進められるのはハイアマチュアな人だと感じています。既成のルールに縛られなかったり、私自身がそうしたルールで立ち止まりそうなときに簡単にその先を示してくれるような気がするのです。 経験のない分野に進むとき人は誰しも立ち止まり考えます。体験した事が無いのだから考えても仕方ないと思いながらも慎重になり立ち止まる。ハイアマチュ...

「MAISON&OBJET」と「ててて見本市」が終了しました。

イメージ
近年各地方のものづくりを行う作り手がPRする機会が圧倒的に増えてきている。 昨年からギフトショーは東京ビッグサイト全館を使っても間に合わず 2 週に渡って開催している。メゾンエオブジェもジェトロの発表では日本からの出展者は過去最多だそうだ。一方で早くからこうした活動を行って来た企業は、出展を控え別の活動に移るところも出始めてきている。私達も展示会に出展していて感じるのは、新規の取引希望は私達が求める販路ではないケースが多くなり、お断りする事も少なくない。どんどん新しい出展者が増える中で小売店としては目新しい製品に惹かれるのは当然である。そのような状況下で新製品を出すわけでも無く売り上げを「維持」する事にも意味がある。 商品として私達のキッチン用品は既に持っている事が多く、一度購入すれば買換えサイクルも長い。そうなれば、製品の価値を上げることが必要です。小売店にとって一定以上売れれば、単価が高い方が良い。生活雑貨にもいろいろあって消費するもの、サイクルが早いものが良い。いわゆる「売れ筋」商品であろう。では売れ筋商品だけの店で良いだろうか?そんな事は無い。小売店の人が気に入って置いておきたくなる製品が有る。私達の製品はそれを目指している。 もちろん売れる事を否定してはいない。ただ既に取り扱って頂いている小売店があり、気に入って仕入れて頂いている以上ガッカリさせたくは無い。使い手(ユーザー)も小売店もお客様であり気に入って買って頂いた以上満足してもらいたいのだ。私達が展示会に出る理由はもっと売る為に新しい顧客に出会う事も否定しないが、既に扱っても貰っている人に感謝の気持ちを伝え、様々な感想を聞き、私達の商品を一緒に使い手に届けるという共通の目的を持つ仲間として一体感が嬉しい。 FD STYLE をはじめる前は、街に商品が溢れ、もう新しい商品を欲しがる人なんて居ないのに、自分が生活する為にモノを作るって単なるエゴじゃないか?自分がデザインする事に意味があるのだろうか?そんな風に感じるようになって、デザインする事に疑問を感じていました。 FD STYLE は自分にしかできない事を見えるようにしてくれました。 私にとって、お取扱い頂く小売店と短い時間でもコミュニケーションが取れる場として展示...

明けましておめでとうございます!

明けましておめでとうございます! 最近はブログを書いていませんが、忙しいことが理由ではありません。身近なところで意外と読んでいただいている(会社とリンクしているから)ので余り「余計な事」書けないなぁと思っています。TwitterやFacebookのように当たり障りのない事を書くなら文字数に制限の無いブログを使う事も無いなぁと考えていて「ご無沙汰」に繋がっています。 デザインするだけでなく流通にかかわるようになって5年くらい経ちました。ユーザーの方や販売店の方とコミュニケーションが取れるようになってデザインに役に立つことが増えました。同時にメーカーに対するイメージと実態に差が大きい事も感じます。 私達の関わるメーカーはそのほとんどが20人程度の工場です。経営者の家族で5人程度と従業員が15名程度が多いです。東京近郊の町工場とは違い工場の建物は大きいです。製造業にとって良い時代があり期待も込めて作られたでしょう。 燕や三条の家庭用品の工場には自動車や食品等の工場と違い「製造ライン」というのがありません。18世紀にイギリスに産業革命が起こって以降の高品質で大量の生産を可能にする為の仕組みである製造ラインが無く、家内制手工業と呼ばれる状態です。 私達のFD STYLEは「manufacture made」としていますが、製品のレベルを均一にするために機械を用いていますが、職人により1工程ごとに作業されます。ロット(1回当たりの生産個数)を決めて製造しますが、流れ作業になっていないために例えばコーヒーポットなどは発注から納品までに3か月以上掛かっています。最近日本の手工業にスポットが当たる事が多いですが、産業とか工業といった高い視点で見れば先端産業のような技術力は無いのだと思います。それでも注目されるのは「人」の部分であり、現代の人が近未来を創造して創り出しているモノが私達の製品です。 人によっては「何を書いているの?」くらいわからない事だと思いますがここからが本題です。 ユーザーや小売店から時々寄せられるクレームに「鉄の色」というものがあります。金属は色々ありますが金属の色て何色ですか? 金属は大きく分けて「鉄」と「非鉄」に分けられます。私達が製品に使うのはステンレスや鉄はもちろん 「鉄」のグループに分けられます。鉄の色って何色でしょう。あえて言えば灰...

今年も湯たんぽ販売します!

イメージ
2014年に湯たんぽを発売して4シーズン目の今年も続けることが出来そうです。季節商材になる「湯たんぽ」は、小さなデザイン事務所にとっては結構な負担が掛かるのです。生産をお願いして製造期間の間に展示会に出て営業はそれだけ。けれども、他の人にゆだねて売ろうとは思わない。売れれば良いだけではないから。 家電業界を見れば明白で、あれだけ世界に誇れる家電製品を製造してきた日本の家電メーカーが衰退したのは、「最低価格保障」とかいって少しでも価格を下げる量販店にゆだねたからだろう。価格訴求というのは使う人に取手分かりやすいし、売る方は楽だ。製品がどの様な背景やコンセプトをもって生まれたか?なんてどうでもよい。その結果、メーカーは無くなり、量販店もアマゾンなどに押された結果、使い手の選択肢は減り比較的安価な日本製品というものは少なくなった。作り手も、伝え手も、使い手も誰の得にもならないのが量販と価格のみの訴求では無いだろうか。 FD STYLEというのはそうじゃない流通が作れるはずだと考える私達のプロジェクト。大切なのは製品の背景やコンセプトであり、それを伝えるための流通だと思ってる。会う事が絶対ではないけれど、扱ってくれるお店の方との距離感を重視している。 湯たんぽ本体を作っているのは、燕市にあるツバメテックという工場。FD STYLEではフライパンの本体も作ってもらっている。ツバメテックの神子島社長とは知り合って15年以上たつ。若いけれども経験は充分でしっかりした経営者だ。ただ、他の多くの工場同様に自社製品が無い。そういった意味ではFD STYLEの湯たんぽは間違いなくツバメテックの製品でもある。 製品の最大の特徴は「小さい」という事だと思う。小さいのでお湯が少なくて良い。他の製品は1.5~2.0Lのお湯が必要な湯たんぽが多い。FD STYLEの湯たんぽは0.6Lつまり600㏄のお湯しか使わない。20年前であればヤカンでお湯を沸かすのは普通だった。2.0Lのお湯でも多少時間を掛ければお湯は沸かせた。近年、ティファールに代表される電気ケトルは500~800㏄くらいのお湯が早く湧くものだ。毎日寝る前にお湯を用意するのは正直苦痛だろう。 少しのお湯で良いから楽ちんで使い続けられるのがFD STYLE湯たんぽの特徴です...

ご飯のつかないシャモジ

イメージ
思い起こせば、三条市に有るプリンス工業の高野社長とは25年以上のお付き合いをさせてもらっている。フリーランスになって間もない頃、(試作品の)モデル屋さんの紹介で牛乳パックの解体用カッターのデザインをする人を探しているとの事でご紹介いただいた。 その牛乳パックカッターが良く売れ、気を良くした高野社長(当時専務)にグッドデザイン賞に出すよう進めて選定されました。(2回目) リサイカ と言います。 その後、フッ素樹脂を使ったしゃもじをデザインしました。新潟県のIDS デザインコンペで「ご飯が付かないしゃもじにそれ程の商品力は無い」と評価され、リサイカ以来3年連続 受賞していた事もあり、商品化を見送ったところ、他社からダブルエンボス加工のくっつかないシャモジが発売され大ヒット。企画自体は間違っていないとの想いでフッ素について研究を続けます。その過程で FD STYLE 黒いキッチンツール はステンレス素材にフッ素コートした製品として誕生しました。 そして2017 年プリンス工業の50 周年に誕生したsati シリーズとして発売するのが「宴」です。とは言っても価格が安く無なく(12000円税別)正直なところ売れないだろうと思って2月の「ててて見本市」に出品しました。ところがこれが意外に好評でした。 (4色から選べます) 何故この商品が高いか?は簡単です。フッ素樹脂というのは成型温度が400度以上と高温で(通常の樹脂は200~250℃)専用の成型機が必要です。フッ素樹脂は材料も高くほとんどが医療機器に使われています。医療機器の蒸気滅菌の高温に耐えられるプラスチックはフッ素樹脂以外に有りません。そもそも20年前にシャモジに使おう考えた時も材料が高くハンドルは別部品にしないとならないけれど接着も出来ず困難である事が商品化を妨げた理由の一つでもありました。つまりプラスチックではあるけれど安価には作れないし、初期費が高く実現が難しかったのです。今回プリンス工業ではフッ素樹脂用の成型機を導入しハンドルには強化木を使用。それをステンレス製の夫婦鋲で取つけています。包丁のハンドルに見られる作りです。フッ素樹脂の耐熱温度は260℃でステンレス製も強化木(無塗装)も耐熱性の高い素材です。強化木も三条のツボフジさんで加工してもらっています。 (パッケージも凝ってま...

Maison et Objet 2017出展しました。

イメージ
2017年1月20日から24日までパリの ノールヴィルパント見本市会場(PARIS NORD Villepinte) で開催されたMaison et Objet 2017にFD STYLEとして出展しました。 2012年に初めて単独でギフトショーに出展した時、このような日が来るとは想像もしていませんでした。この間一緒に試行錯誤を繰り返してくれたスタッフと協力してくれているメーカーのお陰と感謝しています。 ます初めに何故、地方の小さなデザイン事務所であるFDがこのようなことを初めたかについて書いてみます。モノはメーカーが作ります。その背景を伝えるのも本来はメーカーの役割です。しかし現実には長い間役割分担でメーカーは作ることに専念し、問屋という中間業者が流通を担当してきました。流通にはモノを届けることと情報を届けることの2つがあります。モノが満たされ大量消費が終わったことでモノを届けることは宅急便などの運送業者で事足りるようになりました。問題は情報を伝える事です。わかりやすく自動車を例に例えれば、自動車の広報は製造メーカーが行いますよね。販売会社も独自に広報も行います。しかし、製品情報など圧倒的にメーカーがユーザーに伝えていると思います。私達はメーカと共に作り手として責任を持って商品の全てを伝えたいと活動しています。この事は既存の流通にマイナスの影響を与えるとは考えていません。展示会や店頭で私達が自ら制作した販促物を使い伝える事で価格訴求やブランドといった偶像イメージと競合しても選んでもらえるものづくりを行っているという自信があって取組んでいます。 パリは2ヶ月前に下見をし、その際に知り合ったフランス人の青年から通訳の方を紹介してもらい1月の上旬に燕三条へ来ていただき、私達のメーカーだけでなく燕三条のものづくりを知ってもらう機会を設けました。 また、単なる英語版カタログではなく折り紙の手裏剣になるフライヤーも用意しました。これは単にウケを狙う事と、日本人の器用さとかものづくりに長けた国民性を説明する道具として活用しようと企画しました。私達の製品は特別な職人が作るものではなく、普通のおじさんやパートのおばさんが作るモノです。私が感じてる事は職人と呼ばれるスペシャリストは日本人にもフランス人にもいて、フランスのライオール(ラギオール)では素...