デザインした商品を売るという事

プロダクトデザイナーって何をしているのか伝えにくい。

fdstoreは、私達がデザインし、燕三条のメーカーで製造しそれを協力して売るというプロジェクト。こう言ってしまうと簡単そうだけど、普通は販売サイドや問屋が企画してメーカーに指示しそこから依頼を受けデザインして製品化するという仕事の方が多いのです。少なくとも10年くらい前まではそれが普通。現在は地元のメーカーよりも海外で調達する事が多くなり、もっと言えば大手販売店が独自ブランドで海外から調達してくることが普通になった。

このプロジェクトは、その流れにデザイナーやメーカーが自ら声を上げアピールしようという当り前のプロジェクト。でもこの当たり前が難しいのです。開発費をどうするか、製造ロットをどう考えるか、製品価格をどう設定するか。この当り前のことを以前のシステムではメーカーがやってこなかったのです。

私のようなデザイナーも同様です。自分が本当に良いかというよりも開発費を負担する「クライアント」の意見でデザインする様なところがありました。

そう言った流れを変えてみようというのがこのプロジェクトで、出来るだけ自分の考えを理解してもらえる販売先を探して商品を置いてもらっています。3年くらい前からです。

地元の新潟市でも何件かのお店に持ち込んでお願いしてみました。残念ながら取り扱っていただけるお店はありませんでした。私が感じたのは多分仕入れが個別ではなく、問屋さんのパッケージなのかなという事です。単価的にも地方都市では難しいかもと感じていました。

でも最近、少しづつ雰囲気が変わってきたと感じていました

1年くらい前にとある場所で知り合った、ヒッコリースリートラベラーズの迫さんに取り扱いをお願いしたところ快く引き受けていただきました。


ヒッコリーさんのある古町でのイベントに参加させていただいた時も、良い商品であれば地域に関係なく受け入れていただけるコトを感時る事が出来ました。自分達がデザインして商品化し売るという事が職業としてのプロダクトデザイナーを分かりやすく伝える方法の一つになるとも感じました。

今まで3年かかりましたが、この間黙々と準備をして少しづつ前に進めていたくれたスタッフに感謝しています。

fdstoreの認知度も少しづつ上がり、Facebookを通じてお客様の良い反応が届くようになりました。

これからもがんばります。

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