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金属加工の街燕で。有限会社和田さんに行ってきました。

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燕(新潟県燕市)はステンレスを中心にした金属加工の街です。私のモノづくりは燕が中心です。よく燕三条という言い方をしますが、歴史的にも燕市と三条市のものづくりは違うように感じます。 三条市は元々上杉謙信の頃から三条城というお城が有り、城下町としてものづくりが始まったのだと思っています。 三条に似てるのはむしろ与板ではないでしょうか?与板も同じ頃与板城というお城が有りました。三条城、与板城、これに栃尾城を加えた3つの場所が関東からの守りに備えた白だったそうです。ものづくりとしては会津若松からの影響を受けて、鋸をはじめとする大工道具の製造が盛んだったと思います。 つまり鍛冶屋が中心で当時の工業と言えば町を作るのに必要な大工道具や農業に必要な金物の生産が中心で鍛冶屋が重要な産業だったのだと考えます。 燕はそのずっと後に金属加工が始まったのだと思います。昭和になってステンレスという金属が生まれ、錆に強い金属として銅や真鍮に変わって使われるようになってからではないでしょうか。 そんな燕で、旋盤加工を生業とする 有限会社和田 はあります。 旋盤加工をする業者を挽物屋(ひきものや)と呼びます。 和田さんはいわゆる「部品」を作る会社です。私が面白いと感じるのはアナログな機械の独特な動きです。例えるなら「虫」のようです。 見ているだけで引き付けられる。 働く人も意外と女性の職人が多い。最近感じていますが、地方では働き手が慢性的に不足していて、女性が中心の工場も沢山盛られるようになりました。機械を使って加工するので、女性の方が繊細な作業に向く所が有るのかもしれません。 金属加工と書きましたが、プラスチックの加工も行っていて、実は 酒器「三作 」の底のアクリル樹脂はこちらで1つ1つ削り出しで制作しています。凄く薄く削られたプラスチックが紐のようにシューっと削られる。 基本的にモーターの回転にカムを使って縦や横の動きを作り出しているのですが、この機化を設計する人がいるわけで、完成した機械を見れば分かるのだけれども、加工したい部品からこれらの機械を設計するってどうやるのだろう?と感心してしまいます。 きっとコンピューター制御が普通になった今では、修理すら難しいものも有るだろうと思います。 長い歴史が有ってものづく