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2013年を振り返って

今日と明日で2013年も終わりだ。 昨年末から感じている不安は今年一年を通じて払拭されることは無かった。 何かというと新しくモノ(道具)を作り続ける事が正し良いのかどうか?という事だ。とうに大勢の人は欲しいものなんか無くて、消費地としての日本が既にかなり小さくなっているのではないだろうか。良いものを作って永く使ってもらうという発想は正しいのだけれど、産業としては程々に消費してもらわなくてはならない。 例えば、フッ素加工したフライパンはどんなに良く出来た道具だとしても、一年たったらくっつくようになって買い替えられる。作り手も売り手もそのサイクルの中で生きられる。鉄のフライパンは使い続けようと思えば、きっと何十年だって使い続けられる。だけども、手入れも必要だし、ちょっと間違えばくっついて焦げる。コツが必要な道具だ。上手く使えるようになった人はずっと使い続けるし、そうでない人は、フッ素加工のフライパンに戻るだろう。 ピーラーだって百均のピーラーでも良いかもしれない。その方が汚れたり切れなくなったら買い替えれば良いのだろう。誰が、送料払って刃を交換してまで使うものか。そう思う反面、プレゼントで貰っていたら、それが大切な人からモノだったら刃を交換しても使いたいとも思う。 20年以上も同じようなものをデザインし続けてきて、消費されるデザインに疑問を感じたタイミングと海外から安い商品が産地の問屋を通じて市場にあふれかえり、工場が減るタイミングが重なり、産地の工場もデザイナーも無くなっても良いものなのでは?と考えるようになった。それに対して何 かやれる事があるのではないかと始めたのがFD STYLEだ。 でも、デザイナーが流通に関わることが本当に良いのかどうかは今でも疑問だ。 悩みながら、不安を抱えながら2013年も暮れていく。 きっと2014年もこの気持ちは抱えたままだろう。 皆様良いお年をお迎えください。

『エコプロダクツ2013』 green STORERS (東6)に出展しました。

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『エコプロダクツ2013』 green STORERS(東6)に出展しました。エコプロダクツ展は2011年につづいて2年ぶり2回目の出展です。 前日の搬入は新潟の自宅をAM4:00に出発してスタッフ1名と共同出展するマジップを製造するメーカー、永塚製作所の専務の車でビッグサイトまでやってきました。訳有って専務はそのまま京都へ。搬入は私とうちのスタッフの2人でしたが 搬入自体は1時間程度で済みました。まぁ先日の古町のイベント出展とか「慣れ」ってのが大きいです。 今回は新製品として「ワークショップ用スコップ」を発表しました。これは、永塚製作所で廃番になった製品の金型を活用したスコップの先端と廃棄するしかない間伐材や枝打ちした材木を組合せて自分でお洒落なスコップを作ろうというキットです。日本の林業の問題や地場産業の事を考えるきっかけを持ってもらうことで身近な生活環境をリンクして考えてもらうことが目的の一つです。 ゴミ拾いトングマジップで一番感じた事は、商品単独で考えるのではなくてそれを使う人達と一緒に広げていくことの大切さでした。目的が同じ人たちと協力する事で、世界が広がっていくかのような感覚は小さな工場が作った製品を広く認知して貰うためにも有効な事だと感じました。 同じように、永塚製作所の主力製品である「移植ごて スコップ」を環境というテーマで広げようと考えたときに林業の人達とコラボレーションできないかと考えて商品化しました。 今回はワークショップで実際に販売して見ました。反応は上々で特に若い女性が興味を持ってくれました。スコップもインテリアとして飾って置きたいという人もいました。また、林業関係の方から一緒にやりたいとかワークショップで使いたいという具体的な話も複数ありました。 今回は永塚製作所と共同出展という形で出展です。エコプロダクツ展は展示会には珍しく販売が許されています。私達が展示会に出る目的は実際に製品を並べて多くの人に見てもらい、直接色々な話を聞くことにあります。販売できるかどうかは、訪れてくれた人が買う気を多少もって話を聞いてくれるかどうかのリアル感が違います。今回は花ばさみのスマートシザーを実際に使ってもらったり、キッチンツールやフライパンを並べて販売しました。 話を聞くという目的とは別に製品について伝える事も

FD STYLE 鉄フライパンのOXYNIT加工が特許!唯一無二のフライパンです。

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FD STYLE 鉄フライパンのOXYNIT加工は鉄を錆びにくくするために、表面を本窒化し固くしたうえに酸化被膜により保護した加工です。 酸化被膜自体は鉄のフライパンによくある加工方法ですが、鉄自体はそれほど固くない金属なので薄い酸化被膜層はすぐに減ってしまいます。減ってしまえば鉄の地が露出するので手入れをしないと錆びてしまいます。その上材料の鉄板の状態で加工されているので平面は酸化被膜で保護されていますがブランク(プレスで型抜き)した小口(切断面)は鉄の地がむき出しです。 FD STYLE 鉄フライパンのOXYNIT加工はフライパンの形に成形してから加工するのでお皿の部分はすべてOXYNIT加工で保護されます。酸化被膜とはある種の錆び(酸化)を発生させている状態です。ステンレスと比較すれば錆に強いとは言えません。しかし、多少錆びにくいのは間違いありません。通常の鉄製品のように使っていただければ錆びる事は無いでしょう。 それよりも、鉄の熱ムラの少ない熱伝導の良さは食材を美味しく調理する為には大切です。ステンレスやアルミにフッ素加工したフライパンと鉄のフライパンでは調理された食材の美味しさが違います。折角調理するなら少しでも美味しい方が良いのは当然です。 良いと思われている商品が知財保護されている商品であるかどうか、確認する事をお勧めします。本物であるかどうかと同じような意味を持つと、私は思います。 特許が認められるということは、同じ製造方法の商品は日本では販売が認められません。 私の知る限りガス軟窒化した商品が同様に特許登録されています。ガス軟窒化は連続炉で加工できるので安価な加工方法です。説明するまでもなく本窒化よりも硬度の点で劣ります。特許を持つメーカーの商品として市場で見かけていません。 FD STYLE 鉄フライパンはそれ以外にもハンドル部分にはステンレススチールを用いています。鉄の本体に合わせてあえてブラスト加工により鉄っぽい表現をしていますが、ステンレス特有の熱伝導の悪さがハンドルの木部分を保護します。もちろん、ハンドル部分は錆に強い。 少しステンレス部分を長く設計し、木部にダメージが少なくなるように設計しました。もちろん交換可能なので永く使っていただけます。 FD STYLE 鉄フライパンはお

金属も色々あって食品に触れる時、どの様に考えるかという事。

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最近すっかりコーヒー通だ。 私の場合、何でどうやって作られてるか自分なりに納得する事が大切だと考えている。 まずは金属について、食品衛生法によって使用が認められるどうか。 例えば銅という金属。 食品衛生法は食品に触れる部分には全面スズメッキまたは銀メッキをしなければならないと定められています。これは、緑青と呼ばれる錆が有害という認識に起因したものです。現在は緑青については有害でないとされ、それを受け銅が安全のように思われている方も多いようですが、食品衛生法上は食品に触れる部分に銅の使用は認められていません。 銅は酸に溶けやすく、過剰に摂取すると、吐き気や下痢などの中毒症状を起こすことがあるそうです。実際に東京都が注意を呼び掛けています。 東京都の食品安全情報サイト もちろんお湯を沸かすくらいなら問題ないでしょうが、スポーツ飲料を絶対に入れないものに使用するべきですね。酸を含む食品を盛り付ける可能性が有るものにも使用は避けましょう。 それを生業としている業界団体は納得できないのでしょうが、自分の身近で同様の症状が出てそれでもその金属で無ければならないと思うのでしょうか。 アルミにもいえる事だけれども、プロなら一般の方が多少の間違った使い方をしても「安全」なものを提供するべきだと考えます。 上記の東京都の例で最も気になったのは、ステンレス製の魔法瓶にスポーツドリンクを入れていたと思われる点です。何故ステンレス製の容器から銅が溶け出すのでしょう? 「スポーツ飲料を飲んで6名が苦味を感じ、頭痛、めまい、吐き気などの症状を呈したとの連絡が保健所に入りました。 実際に患者が飲んだスポーツ飲料は、通常は乳白色のところ、青緑色に変化しており、水筒の内部には小さな褐色の物質がたくさん付着していました。 検査の結果、残っていたスポーツ飲料から高濃度の銅(880μg/g(ppm))が検出され、水筒の内部に付着していた褐色物質の主成分も銅でした。 スポーツ飲料は、当日朝7時半ごろに粉末を水に溶かして水筒に詰めたもので、実際に飲んだその日の午後2時ごろまでそのまま保管されていました。水筒の内部は、一見して破損している様子はありませんでしたが、再現試験をしたところ、内部に青緑色の液体が溜まりました。水筒の製

コーヒーメーカー

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うちの事務所では少し前からネスカフェバリスタを使っています。 最初は便利なので良かったのですが、慣れてくるとやはりインスタント。 休んでいたコーヒーメーカーを併用するようになりました。 事務所のコーヒーメーカーはデザイン重視のブラウンのモノから、機能性を求めサーモスのモノへと変遷してきました。デロンギのコーヒーマシンにしたいなぁとか考えていましたが、知り合いのところにあるデロンギのコーヒーマシンが故障がちなのでやはり保温出来るコーヒーメーカーに落ち着いていました。ブラウンのコーヒーメーカーは自宅で使っていますがやはりデザインの良い家電は永く使えます。 現在のうちの事務所の使用状況ではコーヒーメーカーが良いし、煮詰まるのが嫌なので真空構造の保温ポットのサーモスのが一番良いと考えています。 味や時間にこだわるならドリップした方が良いと思うが、事務所ではコーヒーメーカーだ。シンプルなスタイリングとステンレスの素材感が良いと思う。特に保温する際にヒーターを使うモノに比べて真空ポットを使うタイプのものが良い。煮詰まらないので時間が経っても味の劣化が少ない。 保温・保冷能力に限れば真空度合による。真空かどうかを判断する事は簡単では無い。真空と一口で言ってもJISの定義でも低真空・中真空・高真空・超高真空と別れている。真空= 物質・圧力が0(絶対真空)では無いわけだから性能差が有る。この点でサーモスは信頼がおける。 壊れてもいないのですが、ひょんなことから新しいサーモスのコーヒーメーカーを入手しました。 比較してみて全体のスタイリングは良くなっています。古い方は外装のステンレスがフィライト系ステンレスらしく「もらい錆び」が見られる。触った感じクリア塗装されていそうなのだが何故だろう。 新しい方の本体もフィライト系だと思う。磁石がくっつくから。でも確実に塗装されているので錆びないはず、指紋も目立たない。 新しい方はポットもクリア塗装されている。サーモスの製品はよく塗装されているが個人的にはオースティナイト系のステンレスには塗装無の方が良いが本体と合わせたのだろうか。 燕三条のステンレス製品で塗装されているのは殆んど無い。塗装してあるメリットは指紋が目立ちにくい事などが有ると思うが、それならステンレスである必要がないと考える。比較的家電

第5回国際デザイン学会連合国際会議にMAGIPが展示されました。

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芝浦工業大学豊洲キャンパスで開催された第5回国際デザイン学会連合国際会議のグッドデザイン賞展示約40点にゴミ拾いトングMAGIPが選ばれ展示していただきました。 国際デザイン学会連合は2005年に設立された研究団体連合で、世界の主要なデザイン研究団体である、日本デザイン学会(JSSD)、韓国デザイン学会(KSDS)、台湾デザイン学会(CID)、デザイン研究学会(DRS:イギリス)、設計工学会(DS:イギリス)を傘下に置く組織だそうです。 展示していただけるのは光栄です。そもそも、この商品を最初に相談された時は補助金の申請したら「ゴミを拾うだけのトングに市場性は少ない」と言われました。というところからでした。 私自身以前に出品した地元のデザインコンペで「ご飯がくっつかないだけのしゃもじに市場性は無い。」と言われ商品化を見送ったところ1年後に他社からくっつかないしゃもじが市販され大ヒット!という経験を思い出しました。 まぁ、当事者以上に審査担当者が思慮深く考えられるはず無いから、自分の信念を通す事も必要なんですよね。デザインを造形を考える仕事と思っている人が多いですが、工業デザインの場合は違います。製品を開発する際の問題になる事を解決する様々な手段を講じる事が工業デザインです。 製造上はもちろん、使われる環境や流通といったデザイナーと関係なさそうな事にもかかわり、製造者と共に問題を解決するあらゆる手段を尽くすことが工業デザインです。この製品を開発しているときは、社内のスタッフでさえクレームもあり、身近なスタッフですらデザイナーの仕事を理解出来ていないのだなぁとがっかりもしました。商業デザイン(グラフィックデザイン)との違いだと感じていますが、やる事自体は似ているし、内容によってはクロスオーバーしていると思いますが、モノを生み出す根本にどの様にかかわるか、その時の考え方の違いだと思います。 しかし、完成した製品から伝わりにくいものだし、自分の取り組みが工業デザイナーとしてどう評価されるものかと考えていました。GOOD DESIGNのBEST100のプレゼンテーションを通じて自分のやってきた事が普通に工業デザイナーとして極めて当り前の事だと感じる事が出来ました。 地方ではクライアントの以来の形を絵

FD STYLE「鉄のフライパン」にアイテムが増えます。

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ポルシェのカタログに「私たちが車を作り続けて約50年、そのうち8割の車がまだ道路上にあり走れる状態である。それが私達の考えるエコである。」みたいなことが書かれていました。 つまり、簡単にゴミになる車は作ってない。 私のデザインする多くの製品もそうあって欲しい。 この考えがFD STYLEやFD STOREへ繋がっています。 燕三条の産地で活動する私の場合、依頼される製品の多くは既に製品としては完成されたものです。コモディティ化という言葉が使われる遥か以前からコモディティ化が進み無理にスタイリングを変えた商品が生まれては消えてきました。 理由の一つは明らかに流通です。 売り場は目新しさを求めて「飽きた」という理由で商品を入れ替えます。消費者は売り場の変化に敏感で新し良い商品が並ぶとそれなりに売れてきました。 その為に鍋やケトルはモデルチェンジを繰り返してきました。近年デフレが進むと、それらの多くの商品は海外調達に切り替わり産地は疲弊してきました。燕三条の新製品の開発は当然少なくなってきます。 7年くらい前だと思いますが、ダイソン社のキャンペーンでジャスコ(笑)の売り場に体験とアンケートが実施されそれに答えたら後日、掃除機が送られてきました。 それを使ってビックリしました。それまで、家電量販店の売り場ではメーカーの派遣の売り子さんが掃除機のスペックを数字で説明していて(曖昧な記憶ですが)フィルター式の掃除機が400Wや500Wなのに対してダイソンは280W。実際に吸引効率が悪いと何度も説明されていたからです。 実際に使ったダイソンは圧倒的に誇りを吸引しました。クリアーの本体にその様子がはっきりわかる。数値化したわけのわからない説明よりも使ったとき実感できる性能。驚きでした。 ジェームスダイソン(ダイソンの生みの親であり、工業デザイナー)の記事を読み、自分なりに工業デザイナーに出来る事を模索し始めました。 「燕三条の家庭用品にも同様の事が言えるのではないか?」 道具としての基本性能を特徴づけ訴求する。使った方が実感できる機能を備えた美しい道具。 作るだけではなく、ユーザーに伝え、届ける方法にもデザイナーが責任を持つ。そう考えて出来る事から少しづつ初めて今日に至るのがFD STYLE(私の主宰するデザイン事務所エフディーのやり方)な

工業デザイナーである事。

工業デザイナーである。 今日も新潟市のスカイプロジェクトの懇親会で名刺交換していて自分から「工業デザインをしています。」と言った。ことさら、工業を強調する事に意味が有るのだろうか?「有る」と私は考えている。 グラフィックデザイナーやインテリアデザイナーが工業製品をデザインする時だってある。 私自身もパッケージやカタログ等グラフィックのデザインをする事も有る。そんな時でも自分は工業デザイナーだと思っている。何のためのパッケージでそれがどの様に存在するべきか綱に考えている。 クライアントとの打ち合わせで常に聞きたいのは、それが何であるか、どの様に使われるかと言ったことで、制約や納期などはあまり関心がない。素晴らしいデザインの前には意味が無くなる時が有るからである。 面倒で嫌だが、JIDAの先輩達は信念が有る。 JIDAメンバーでなくても工業デザイナーとして尊敬できる先輩は大勢いる。自分もそういう存在に近づきたいと常に思っている。 新潟には他の工業デザイナーを知らない。厳密にはJIDAには新潟県6人のメンバーがいるそうだ。殆どは学校の先生だったり、どの様な仕事をしているか分からない。JIDAメンバーで無くてもデザインしている人はいるかもしれない。ただ、クライアントに頼まれてスタイリングしているだけの人を工業デザイナーとは思わない。インハウスのデザイナーも同様に自分の信念でデザインしているとは認められない。 そういった意味で私は新潟の工業デザイナーである。 もっと新潟にも工業デザイナーが増えればいいのにと思う。

3Dプリンターがブーム

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facebookとかtwitterでつぶやかない限りブログを見てくれる人というのは限られます。 何となく他人を意識しないで書けるのがブログ。誤字が多いのは校正などしていないからです。 普通の人と逆寝のでしょうか。 最近は3Dプリンターがブームですね。 私もずいぶん前から注目しています。 5年くらい前になりますが、当時色々検討して結局私が購入したのがMDX-40という切削機です。 基本的にモデルは外注しています。当時検討したのは「Zプリンター」と「ディメンション」でした。Zプリンターは色が付けられるのは魅力でしたが、石膏のような感じで機能モデルには使えないのでやめました。 ディメンションも表面の凹凸が気になり高額な割にどの程度使えるだろうか?と考え、MDX-40を購入しました。 MDX-40とは、ローランドの切削式のモデル加工機です。簡単なNCフライスと言えます。木やプラスチックを切削加工します。300×300×150ミリくらいの加工範囲があります。 MDX-40の欠点は遅い事と刃物の交換が必要だという事でしょう。小さいものなら苦になりませんが大きなものをつくるのは大変でしょう。あとは、慣れですね。 3Dプリンターの普及はデザイナーの労力はふえ、でもその労力は価格に転換出来なさそうですよね。本当は、スケッチで伝えられる事が最もシンプルで良いのでしょうね。 今回は小型の機能モデルなので、自分で作っています。 ポリアセタール(POM)を削っていますが、POMは切削でそのまま使える質感に仕上がります。今回は両面からの切削ですが、裏面の切削でエラーが出てしまいやり直しました。シュミレーションで確認しておかないと。結構時間もかかるんですよね。 φ1mmのエンドミルはすぐに折れてしまうので気を付けないと。以前ならローランドのサイトでしか買えなかったけど今ならmonotaroとかで買えるので便利ですよね。翌日には届くので在庫もしなくていい。 なんにせよ、自分で立体物をつくるってのは楽しい。方法はともかくPCに向かっただけの作業よりは格段に「ものづくり」だ。3Dプリンターも欲しいけどランニングコストも高いようなので良く比較しないとね。 3Dプリンターも価格の安いものは仕事にはつかえない。出来れば学校の技術家庭とかの授業で

日本の良いものブームに思う。

日本の良いものがブームである。 地域を見直し地域資源として活用したり、若者が住める街づくりにリンクした活動も盛んである。 それはそれで良い。ただこういう時ほど気を付かなくてはならない。 行政に予算がついて何処もかしこも同じことをしているからだ。 数年前にふるさと創生の掛け声のもと日本各地に温泉施設が出来た。 秘湯で知られる栃尾又温泉に温泉センターなるものが作られ(今では一部の浴室のみが使われているだけ) 全く秘湯の雰囲気も何もあった物ではない。まさに「廃墟」。 詳しくは知らないが、当時の住民の人は「都会の孫が遊びに来ても家族で楽しめる」とかなんとか 良かれと思って建設したのだと思う。栃尾又温泉の下にある大湯温泉にも同様な施設が有り、こちらはもう少し使われているがさびしく温泉情緒もない。 コンクリートの大型の施設は運営経費が掛かり、廃墟のようになってしまう。 良かれと考えて併設された、運動施設や地域の資料館なども使う人も居ない。 建設にあたったゼネコンや地域の建設会社(地域産業)は良かったのだろうか。 これが、行政に予算がついてブームとして起こる地域振興事業だ。 なぜ、こんなことが起こるのだろうか。 皆、地域の事を考えて良かれと思い一生懸命活動したのだと思う。 私はちょっとしたボタンの掛け違いだと考える。 行政の担当者がにわかに全国的に主流になっている考え方を学び、地域の事は意外と良く知らないまま 時流に乗っかってしまうからに他ならない。 その結果、地域の住民や産業の為にやったことで産業は衰退し地域住民の不幸を招くのだ。 ブームの時にコンクリートの大型施設でなく、木造の手の込んだ日本建物にしていたら。 近隣の古い建物を移築して快適な空間に生まれ変わらせていたら。 今日も地元の大工さんで維持管理が出来て秘湯 栃尾又温泉の魅力の一つになっていたのではないだろうか。(実際に浴室は足りない訳だから) 地域の建設業者も「箱物行政」と言った社会批判の犠牲者にならずに済んだのではないかと考えます。本来の批判対象の行政ではなく業界が責任を取らされる理不尽さ。 行政は常に批判を恐れてか、時流に沿った活動に乗っかるように 予算を付けてしまいます。予算がつくから多くの人が

NADCに行って見ました。

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うちの事務所のグラフィック担当のスタッフに NADC に出てみなよ、と参加してもらったので審査会に行って見ました。 NADC とは新潟アートディレクターズクラブというクリエータの集まりで、年に一度審査会を開いて良い仕事を表彰し、その結果を本にまとめたり、クリエーターの交流をはかる団体なのかな。 グラフィックデザインじゃないから、と気にもとめていなかったのですが、最近グラフィック関係の知り合いが増え、うちのスタッフのレベルアップの為に参加した方が良いと考えました。 今年は初めてだから、2点だけ出品してみました。 カバサワの花ハサミと丸栄製粉のうどんのパッケージです。 とりあえず両方とも3次審査まで残ったので本には載せてもらえるようです。入選という事になるのでしょうか。 深く考えずにグラフィックデザイン作品のコンペくらいのイメージで出品してもらいました。 参加する人は、かなり気合の入った作品揃いで出品数もすごく多い。その年に手掛けた全ての作品を出すくらいの事務所も有りますね。 メンバー(私はメンバーではない)が3票ずつ投票していきそこにゲスト審査員の票を食わえ、1票も入らないものは除く方法で3次審査まで進み、上位10点を決めるようです。最終的に選ばれた10点の中から大賞とかゲスト審査員の特別賞とかを決めるようです。 審査は朝10時からお昼を挟んで夕方の4時過ぎまで続きました。 私は付き合い程度の気持ちで参加したので、審査の過程を見るというよりも面識のあるデザイナーの方に色々教えてもらっていました。 その中で気が付いたのですが、デザインのコンペでなくアートディレクションの審査会であるという事です。恥ずかしながら、そんな事すら考えず参加してました。他にもそんな人いますね。クライアントがちゃんといてアートディレクションによって輝きを増した仕事とデザインがカッコいい仕事は別ですね。 ADがどれだけ仕事を魅力的に変える事が出来たのか?を競ってる訳でデザインナーの仕事レベルを競ってないんですね。見ていて良くわかりました。 私自身は今までデザイナーとアートディレクターの区別が曖昧でした。自分の肩書もデザイナーというのにこだわってきました。もちろん、それは間違いでなく、私の環境では工業デザイン(プロダクト/インダストリアル)にお

鉄フライパンのハンドルについて

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鉄フライパンについてです。 FD STYLEの鉄フライパンは、もともとキッチンツールを扱っていただいてる販売店様から要望が有って作ってみよう!と企画してメーカーに持ち込みましたが却下され、苦心の末に現在は三条市のプリンス工業で製造してもらっています。 プリンス工業はそもそもはフライパンを製造するメーカーでは有りません。 フライパンの本体にあたるお皿の部分は、ツバメテックというメーカーで製造し、最大の特徴である窒化+酸化被膜は富山県で加工し三条で組み立てます。ハンドルの木の部分は岐阜のメーカーから。岐阜と三条は競合する部分も多いのですが、昔から相互補完的なやり取りが有る地域でもあります。 竹は木べらにも使われますが、水に強く成長が速いので環境にも優しい。何よりも竹と言われて想像できるという点が選択した理由です。 ただ欠点も有ります。一枚の板では到底厚みが足りないので集成しなくてはならない事。ふしの跡や加工の際に跡が残ってしまう事です。 ただ竹独特の雰囲気が好きなので気になりません。そもそも調理器のハンドルは飾って置くものではないので天然素材の味わいだと理解していただければ幸いです。他の製品で良く見られる日本の木はブナくらいで、天然木と表示されていますが輸入材が多いですね。 製品によってはハンドルは海外で製造したものを輸入して国内で取り付けたものを日本製としているものも有るそうです。近いうちに24センチの深型フライパンも加わりますよ。その次には26センチで厚さが2.3ミリも出る予定です。 (出るというよりは出したいに近い感覚ですね。小さなデザイン事務所なので乗り越えられない壁が有ります。)

フレームの新事務所の内見会に行ってきました。

ブログの更新がままなりません。自分の考えを整理する意味でブログをちゃんと書くことは大切ですね。 昨日は、フレームの新事務所の内見会に行ってきました。ヒッコーリーの迫さんやツムジの高橋さんデザインデザインの白井さんとご一緒しました。さらにIGの関谷さんに初めてご挨拶出来た。少しづつ新潟のクリエーターの方とお知り合いに。実際に面識が有るのと無いのではずいぶん違う。今まで自分はプロダクトだからと考えて来たけど、やっぱり近くに刺激を受ける存在は無いよりあった方が良いと思っている。 そんな刺激の中で感じるのは、ポートフォリオの充実を図らないとなぁという事。 綺麗な写真で残していきたい。もう少しちゃんとして行こう。 フェルームの事務所はカッコよかった。それ自体は羨ましいけどやっぱり作品を残すことが大事だ。しばらく流通にかまけて来たけどこれからしばらくはデザインワークを中心にして行こう。

JIDAシンポジウムは「カタチのありか」

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JIDA総会に合わせて開催されたシンポジウムに参加。JIDAとは日本インダストリアルデザイナー協会( Japan Industrial Designers' Association)です。一般の方がどのくらい知っているのでしょう。今回の シンポジウムは「カタチのありか」 と題し、和田智さんと澄川伸一さんのトークイベントです。  総会にほんの少ししか参加できませんでした。今回の総会では浅香理事長からGKの田中新理事長へ交代が発表されました。浅香理事長はいつの会えば声をかけてくださる優しい方で、昨年体調不良で入院されており、今回も喉の調子が今一つでしたので負担を減らす意味でも交代は仕方ないと思います。永い間お疲れ様でした。田中新理事長は挨拶で「昔はJIDAの理事長の名前はデザインの学生なら皆知っていた、もう一度JIDAの活動が認知されるよう活動する」力強く宣言されていました。 シンポジウムの方は和田さんのプレゼンテーションは初めて聞きましたが印象的でした。自動車メーカーの関係者の方が大勢いらっしゃった様ですが、観客を意識した発言も多く聞いていて楽しかった。造形に対する哲学的な部分も嫌になるほどではなく、分かりやすく感じました。JIDAの苦手なところに難解である事があるのですがそれが無かった。 澄川さんのプレゼンは澄川さんらしいプレゼンでした。私もRhino使っているので説明に用いられた線の間に面を張るという表現は具体的で分かりやすかった。2人の話は共通した点が多いように感じました。カタチを創るとかカタチにして表す作業を言語に置き換えるときニュアンスとして曖昧に捉えないといけないと思っていますがそう感じました。 シンポジウムの進行は田中新理事長が行いましたが、かなりアレンジを加えた進行でそれもダイナミックで面白かった。人柄を感じさせました。 懇親会の途中で退席し、偶々地下のフロアで行われていた富山デザインコンペ20周年記念トークイベントへ顔を出しました。中林鉄太郎さんが「秋田さんがよろしく言ってた」と教えて下さったので挨拶でもできればと降りて行きましたが既にトークは終了したようでした。 こちらの進行は桐山さんでしたが、桐山さんはまだ終わりそうも無く挨拶も出来ないので帰ろうとエレベー

東京Lobbyに参加しました。

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セメントプロデュースデザインが主宰する東京Lobbyに参加しました。 東京Lobbyとはセメントが元々大坂でやっていた異業種交流イベントで「友達の友達と友達になろう!」といったコンセプトの交流会です。先日話の流れで新潟Lobbyを開催させていただきましたが、セメント仕切りの(ホントは大坂が良いのだろうけど)Lobbyに雰囲気を感じに行ってみました。 新潟のようにトークイベントとかは無くいきなり飲み会がスタート。近くの人と名刺交換して話を進める、そんな感じです。 参加者の方は製造メーカーみたいな方は少なく、かといってデザイナーかというとそうでもない。新潟Lobbyが比較的デザイナーが多くて、行政やメーカー、学生、メディアといった人達で分かりやすかったのに比べると分かり難い人達という印象を受けました。 自分に課した課題として動く事、人に会う事を躊躇しないようにと思っているので出来るだけ多くの人と名刺交換しました。実際、この半年でそれまでの3年分くらいの名刺を使っています。そこから何か生まれるのかどうか自分には分かりませんが自分から動けるようにと思っています。 大坂はどうなのか?いつか参加してみようと思います。

interiorlifestyle Tokyou 2013

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interiorlifestyle Tokyouはデザイナーが新作を発表する場となっている。ギフトショーに比べると規模が小さく商品を良く見てもらえるからだろうか。 6月5日〜7日に東京ビッグサイト西館にて開催されたこの展示会のNICO「百年物語」ブースにトングを、la baseブースにコーヒーケトルを展示して貰いました。 直前まで会場に行こうかどうか迷っていましたが、東京LobbyとJIDAのイベントもあったので6日、7日と渋々出かけました。 私は他の人の商品に興味がないので展示会を見て回ろうという気が有りません。今回も百年物語のブースに居てバイヤーの方の意見を聞いていました。少しづつ知合いのバイヤーの方が増え来ているので手持ち無沙汰も有りません。 la baseは単独のブランドとして初出展ですが、燕の包丁メーカー藤寅のTojiroと共同ブースでした。la baseと言えば、料理研究家の有元葉子さんが全体をプロデュースする和平フレイズさんのブランドですが今後は独自にイメージ展開するそうです。私もいくつか商品デザインを担当させてもらう予定です。会場には有元さんもこられていて、少し打ち合わせさせて頂きましたが上品で素敵な方でした。お会いして直接話すとデザインし易さは随分と違って来ます。 百年物語ブースではFD STYLEブランドでtongsを展示しました。フッ素加工した黒いものとステンレスにブラストしたモノを展示しました。ビーズブラストのシリーズはFD STYLEの新しいライナップで指紋跡や傷が付きにくく柔らかな印象を与えます。 少しづつ売り場での露出も増えてくると思います。見かけたら手に取ってみてください。ピカピカに磨いたステンレスにしていないのは手軽に手に取ったフィーリングを重視しているからででも有ります。道具としての機能性へのこだわりがFD STYLEの特徴です。

Niigata Lobby #1 開催しました。

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ひょんなことから「Niigata Lobby #1」なるデザインのイベントを主宰しました。 今年一緒に三条の補助金のアドバイザーに来てもらっているセメントプロデュースデザインの金谷さんとせっかくだから地元のデザイナーが交流できればいいなぁと、セメントが大阪や東京でやってる「Lobby」のやらせてと(軽い気持ちで)お願いしました。 金谷さんも非常に協力的で「いいですよ、やるからには・・」みたいな感じになり。結局、地元FMラジオ(FM Port)、地元新聞(新潟日報)、地元テレビ局(UX)にお願いして大がかりな事になってしまいました。こういう時は日頃の行いが役に立ちます。マジップの製造元である永塚製作所 能勢専務にもお世話になりました。 グラフィック制作はセメントプロデュースデザインが担当。 告知用フライヤーはエフディーが誇る美人デザイナー加藤が担当しました。 トークショーは70人弱の席を用意しておかげさまで満席。私はMC担当だったので初めに自己紹介やプロダクトデザイン事務所の仕事を紹介。 続いて新潟では目立って活動しているフレームの石川さん。麒麟山のパッケージやキリンの生茶のパッケージなど手掛けた仕事などを紹介。 そしてセメントプロデュースデザインの金谷さん。セメントの幅広いデザイン活動を紹介してくれました。会場にはセメントの製品の実際に手に取れる販売ブースやフレームの石川さんの手掛けたパッケージの現物を手に取ってみる事が出来るように展示も。 3人それぞれに質問をしたり、会場の方に振ってみたりとフリーのトークショーを約60分行いました。 その後の交流会も意外と皆さん積極的に交流をしてもらえました。写真は中央に金谷さん、左はグラフィックデザイナーの金子さん、右はガラス作家の塚原さん。   左はイケメンデザイナーの石川さんとエフディーが誇る美人ストアマネージャーの八町さん。FD STOREの受発注業務を主に担当してます。   学生や企業関係者の方、デザイナー、クリエーター、メディア関係の方ホントにバラエティに富んだ方が集まってくださいました。デザイナーってある種閉鎖的だったりビジネスでは競争相手だったりして閉鎖的な部分が有りますが、交流する事でマーケットが広がるきっか

ものづくりに対する補助金

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地方で活動するデザイナーなのでメーカーの役に立ちたいと思い、普通デザイナーがやらないような事をやってきました。 一つはこのブログでも載せていろ「デザインしたものを売る」という活動。販路が無かったり、流通との兼ね合いで自社で売る事をためらうメーカーの支援ではじめました。 もう一つが資金開拓。とはいっても私も資金などないので補助金の活用です。補助金と聞くだけで引いてしまう友人も多いですが、私にとっては素晴らしいシステムです。経済産業省系のものしか使ったことはありませんが。私たちも、例えば今春のギフトショーの出展には補助金を活用しました。 補助金がインチキくさく感じる理由は「過程も成果も見えない」ところにあると思います。製品になっていないものも有るし、そもそも補助金を活用しなくてはならない理由も不明確であったり結果としての「成果」が見合ない事が有ると感じています。結果、真面な計画が遠慮する事によって成果を目的としない開発に補助金が使われる結果になっていると考えれば、有効な開発が積極的に補助金を活用する方が良いに決まっています。 子供用のゴミ拾いトング:子供の参加が多い活動だが果たして子供用の道具が売れる?というリスクにチャレンジするために補助金を活用させてもらいました。各地のクリーン活動やスポーツゴミ拾い大会などエコ活動という視点だけでなく街づくり活動としても活用されています。(昨年度の三条市ものづくり補助金活用例) 経済産業省系の補助金でも目的によって様々ですが、中小企業のものづくりを支援する内容の補助金の場合、金額の上限が有り全体の資金の1/2~2/3が補助されるものが多いでしょう。国の委託研究となると100%認められるものも有ります。 私たちは、計画段階から参加します。そうでないと意味が有りません。 外部のデザイナーとか進んだ設備とか使ったことのない企業に活用してもらうきっかけと考えているので、計画がそのようになっていて資金計画や販売計画にそれがリンクしてないと実行性が低下するからです。 フットケア用品:調理器の製造技術を活用してフットケアという新し良い分野に向けて商品開発しました。爪切りがネイルケアという視点で評価される事象やエステ事業のその先を狙って開発した商品。海外の展示会等でも発表し好評。(昨年度の三条市ものづくり補助

新潟Lobby #1 開催

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ひょんな事から「新潟Lobby」という交流を目的としたイベントをやることになりました。 初めはセメントプロデュースデザインの金谷さんが新潟に来るので、新潟のデザイナーも参加できる懇親会が出来ればいいな、くらいに思っていたのですがセメントさんが乗り気だったので、大阪や東京でセメントがやってるLobbyにできるだけ真似てみようとなり、せっかくやるならデザイナーが企画するデザインのイベントにしようとなりました。 初めに日程が決まっていたので、広くデザインに興味のある人を集めようと、メディアを使ってPRしてみました。FM局と地元新聞社が協力してくれたおかげで、心配した人数はほぼ達成できそうです! とかく閉鎖的になりやすいデザイナー。競争相手だったり商売敵であったり。でもその閉鎖性がビジネスチャンスを逃しているとも感じています。 私は工業デザイナーなので、印刷会社や広告代理店を通じて仕事を受けたりしません。これからはクライアントから直接仕事を頼まれ、デザイン戦略を含むビジネスパートナーとなりうる人材が新潟には沢山います。金谷さんは多くの実績が有りますが、工業デザイナーではありません。 デザインセンスに優れ、地域で成果を上げられるデザイナーは沢山いるはずなので情報の交流をはかりたいと思いました。 以前から気になっていた事の一つに、現代の若者が夢を持てるのか?ということです。 新潟には長岡造形大学という大学が有りますが、開校時10倍以上の競争率のあった大学だそうですが、昨今は志願者が低迷し来年度からは公立化するそうです。優秀な人材が集まりにくくなればその産業は繁栄しません。若者たちのデザイナー離れの一つがデザイナーって生活できるの?みたいなところも有るのでしょう。このトークショーに参加してくれる石川さんは新潟のデザイナーですが、キリンの生茶のパッケージを手掛けていたり活躍目覚まし良いデザイナーです。身近にそんな人もいると知れば若い人の希望になったりしたら良いなぁと思っています。 デザイナーが世界中でも注目されている職業なのは間違いありません。だた、実態が分かり難く若い人が目標にしにくいのかと考えています。 出来る事をやってみたいと思います。こういったイベントは今まで行政や学校しか地方では開催できていないと思います

GWに思うこと2

twitterでリツイートしていただいた方も多かったので続き書いてみますね。 地方で工業デザイナーしてる人は多分少ないし、意識してやってきたわけでないのですが、結果として行政のデザイン振興と無縁では無い。そういった立場の人はかなり限られると感じていてゆえに書ける事も有るかなと思っています。表現が適切でない所が有るかもしれませんが、行政を批判するつもりは有りません。 私が関わるきっかけになったのは、デザインコンペです。90年代は地方の行政がデザインコンペ沢山やっていました。新潟県にもIDSデザインコンペというのが有り参加しました。初めて参加した93年から覚えているだけでも11点出品して8点は入賞しています。 そういった機会にデザイン行政の方と関わることが多くなり、色々お声掛け頂けるようになりました。行政がお招きする著名なデザイナーの方と交流する機会にも恵まれました。ただ、そうのような機会に私以外の地元デザイナーが同席する事がほとんど無いなとは感じていました。 デザイン振興事業に参加して変えて欲しい事が3つ 1つはデザイナーを行政が「先生」扱いしてしまうことの間違いです。同じ席に企業の経営者や開発担当が居て、行政が「先生」として扱うのを見てしまう事で、自然と関係が出来上がってしまうのではないでしょうか。 その上夕方になれば接待のような懇親の席が必ず用意され、デザイナーも人間ですから「新潟のお酒が楽しみだ」みたいな事を言ってしまいます。参加者から見れば、お金もらって遊びに来ていると感じてしまいます。デザイナーも試されていると考えるべきです。経営側から見たらデザイナーという職業に不信を覚えるでしょう。本音を話さない企業と先生としてのデザイナーでは商品にはなりえず「作品」が生まれます。 担当者の方は粗相が無いように精一杯やっている事も分かります。デザイナーも多くの方が成果を残そうと来られるのは間違いありません。しかし、環境が整っていない状況でどのようなデザイナーも成果は上げられません。その過程で生み出される「工業デザイナー」像が地方のデザイナーを苦しる結果になります。 2つ目は地域のデザイナーをもっと活用するように考えた方が良いと思います。著名なデザイナーを呼んできて事業をするなら、地域のデザイナーも参加出来る仕組みにした方が良いと思います。互

GWに思うこと。

工業デザイナーブログというタイトルの割に何をしているか分からないなぁと感想を持たれる人も多いでしょう。 デザイナーの仕事は、外から見てそれほどドラマチックではないと思います。(私だけかもしれませんが。) 通常は、クライアントから問い合わせが有ったり、紹介されたりで訪問し依頼の内容を聞くところから始まります。最近では初めに守秘義務契約を結ぶケースがほとんどです。 デザインした商品が発売されれば、オープンになっている範囲で公表することが出来ます。私の場合、新潟県内のそれも燕三条を中心にしたエリアがマーケットなので公表することが必ずしも宣伝効果にはつながりません。また、公表しなくても風評で伝わります。 これは新潟県に限った事でなく、地方ではどこでもそうではないでしょうか。情報がオープンにしにくい地方に工業デザイナーが少ない理由の一つだと思います。 新潟でも短期的には工業デザイナーが居ない訳では有りませんが長く続きません。また、グラフィックだったりインテリア(店舗など)だったりをやっていて、むしろそちらの方が主になっている事務所は有ります。 店舗などの場合は、オーナーが居て「こんな店舗にしたい」というニーズがはっきりしているのではないかと推測します。そうでなくても、具体例を示し「こんな感じ」を絞り込み、物件に合わせてアレンジすれば良さそう。グラフィックも「こんな感じ」という具体例が示しやすいと思います。 その上、実現したものはオーナーの満足度が高く、かりにお店が流行らなかったり、商品が売れなくてもデザインが原因とはされにくいでしょう。 工業デザインは違います。完成した商品は地域を離れ海外へも届けられます。オーナー(クライアント)の「こうしたい」が有ってもそのままつくることが出来ません。他の商品に似ていはならないし、マーケットに合わせたり、作れる条件に合わせて目標設定から変えなくてはなりません。もちろん、規模の大きなクライアントの場合はそのような事をする必要はありません。小規模であってもしっかりしたメーカーは外部のデザイナーを必要としていません。外部のデザイナーにお金を払ってデザインをお願いするといったケースがすごく少ないのです。 一方で、東京の工業デザイナーから見ると新潟県や燕三条は沢山の仕事のある地域と捉えられています。ものづくりが盛ん

今年もIIDクリーンディに参加してきました。

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世田谷ものづくり学校 のグリーンディ。昨年に引き続き参加してきました。 朝5時に自宅を出発し、6時に三条のマジップを製造する永塚製作所の専務と合流し4人で車で世田谷に向かいます。昨年のグリーンディ、クリスマスと連続で参加しているので大分慣れました。 何故参加しているかは?なのですが高山社長をはじめ秋元さん等スタッフの方も魅力的なのです。 会場を回り始めてすぐ、昨年も参加した設計事務所さんのお茶会。声を掛けられ制作に参加しました。昨年はワイヤーだったけど今年の「茶室」はポリチューブ製。 短いポリチューブに空気を入れ重ねて土台をつくりその上に屋根にあたる部分の長いポリチューブを乗せる計画だそうだ。このポリチューブに空気を入れる作業を手伝う。 短いプリチューブは簡単なんだけど長いやつは空気入れるのが大変!普通の自転車の空気入で100本弱作ると言うことだけど。 こんな感じになります。 とりあえず、ゴミ拾いワークショップが有るから茶会の予約だけして建物の中へ。 南三陸町の漁師ケンちゃんから学ぶ「わかめ学」のワークショップへ。ワカメを試食したりワカメのあれこれを聞けるセミナーでした。お土産ももらえて500円。 それが終わってからいよいよ ゴミ拾いワークショップ開始 。世田谷公園の周りのゴミ拾いをしながら周辺散策です。使ってもらうのは当然 マジップ 。マジップを使ってもらってその使い心地を知ってもらいながら、環境を整えようという活動ですから当然ですね。 私たちが参加する目的の一つは、色々な人とのつながりをつくるためです。今回も世田谷の保坂区長に ゴミ拾いトング「マジップ」 を知ってもらうことが出来ました。行政の方に実際に商品を使ってもらったり活動を知ってもらうことがとても大切だと思っています。モノを売るのではなくてコトをつなげていく活動が模倣品対策にもなると考えています。商品を製造するメーカーとデザイナーが遥々300キロ以上車で移動してワークショップを開催して道具の良さを伝える。これを2年以上続けているのがこの商品が本物であると分かってもらえる近道だと考えています。 こういった活動に私は無報酬で協力しています。私の活動にメーカーさんも無報酬で協力してもらっています。得られるものも多いしそういう時代だと思