FD STYLE「鉄のフライパン」にアイテムが増えます。
ポルシェのカタログに「私たちが車を作り続けて約50年、そのうち8割の車がまだ道路上にあり走れる状態である。それが私達の考えるエコである。」みたいなことが書かれていました。
つまり、簡単にゴミになる車は作ってない。
私のデザインする多くの製品もそうあって欲しい。
この考えがFD STYLEやFD STOREへ繋がっています。
燕三条の産地で活動する私の場合、依頼される製品の多くは既に製品としては完成されたものです。コモディティ化という言葉が使われる遥か以前からコモディティ化が進み無理にスタイリングを変えた商品が生まれては消えてきました。
理由の一つは明らかに流通です。
売り場は目新しさを求めて「飽きた」という理由で商品を入れ替えます。消費者は売り場の変化に敏感で新し良い商品が並ぶとそれなりに売れてきました。
その為に鍋やケトルはモデルチェンジを繰り返してきました。近年デフレが進むと、それらの多くの商品は海外調達に切り替わり産地は疲弊してきました。燕三条の新製品の開発は当然少なくなってきます。
7年くらい前だと思いますが、ダイソン社のキャンペーンでジャスコ(笑)の売り場に体験とアンケートが実施されそれに答えたら後日、掃除機が送られてきました。
それを使ってビックリしました。それまで、家電量販店の売り場ではメーカーの派遣の売り子さんが掃除機のスペックを数字で説明していて(曖昧な記憶ですが)フィルター式の掃除機が400Wや500Wなのに対してダイソンは280W。実際に吸引効率が悪いと何度も説明されていたからです。
実際に使ったダイソンは圧倒的に誇りを吸引しました。クリアーの本体にその様子がはっきりわかる。数値化したわけのわからない説明よりも使ったとき実感できる性能。驚きでした。
ジェームスダイソン(ダイソンの生みの親であり、工業デザイナー)の記事を読み、自分なりに工業デザイナーに出来る事を模索し始めました。
「燕三条の家庭用品にも同様の事が言えるのではないか?」
道具としての基本性能を特徴づけ訴求する。使った方が実感できる機能を備えた美しい道具。
作るだけではなく、ユーザーに伝え、届ける方法にもデザイナーが責任を持つ。そう考えて出来る事から少しづつ初めて今日に至るのがFD STYLE(私の主宰するデザイン事務所エフディーのやり方)なのです。
問合せをいただく方に「FD STYLEというブランドの所有は何処か?(デザイナーなのかメーカーか?)と聞かれる時が有りますが、単なる商標としてのブランドとしては位置付けていません。
私自身が工業デザイナーとして製造メーカーと開発し、その特徴を訴求し、理解して取り扱っていただける売り場を広げている活動が「FD STYLE」なのです。
9/10に発売の24cm深型フライパンです。
本体(皿の部分)は1.6mmの鉄をスピン加工したものをOXYNIT加工しています。窒化により鉄表面を固くしそこを酸化処理する事で錆びにくくしています。使い始めは若干くっつきやすいかもしれませんが使い込むほどに油が馴染み易くなりくっつきにくくなります。摩耗ににも強く永く使えます。
この本体にステンレスの金具を用いています。鉄になじむ様にブラストにより鈍い表情を与えたました。当然手入れがされにくい部分ですがステンレスなので安心です。取っ手の部分は「竹」を採用しています。本体と取っ手までの距離を通常より長間に取ることで取っ手が傷みにくくしました。ステンレスは熱が伝わりにくい素材なので竹へのダメージも最小です。
通常の鍋に使われる木材の多くが外国の材質です。鍋のハンドルは昔から消耗品と考えられ、コストが重要ですから殆どが旋盤加工された円柱状のハンドルではないでしょうか?
竹は成長が早く比較的安価な材質です。水に強く木べらなどでキッチンでもなじみのある素材です。ハンドルは消耗品でもありますから自然に与える影響も考えたとき成長の速い竹は最適と考えました。四角い形状にしたのも、調理したものを皿に移す、と言った動作の時に滑りにくいからです。
普通のフライパンにこれほどこだわったのは、多く使われているフッ素加工したフライパンが毎年買い替えられ、古いものはゴミになり使われている素材は殆どリサイクルはされずに捨てられている事に疑問を感じるからです。中国や韓国で製造され、安価で便利だからドンドン消費されるフッ素加工のフライパンはFD STYLEの対極にある商品です。
利便性や価格ではとてもかないませんが、少しでも利便性を近づけて、永く使ってもらうことで価格の差もなくなると考えています。調理された食材の「味」という本来の性能では間違いなく鉄のフライパンの方が良い事を実感してもらえます。
少しづつですが、工業デザイナーとしてやりたかった事に近づいていると感じています。
つまり、簡単にゴミになる車は作ってない。
私のデザインする多くの製品もそうあって欲しい。
この考えがFD STYLEやFD STOREへ繋がっています。
燕三条の産地で活動する私の場合、依頼される製品の多くは既に製品としては完成されたものです。コモディティ化という言葉が使われる遥か以前からコモディティ化が進み無理にスタイリングを変えた商品が生まれては消えてきました。
理由の一つは明らかに流通です。
売り場は目新しさを求めて「飽きた」という理由で商品を入れ替えます。消費者は売り場の変化に敏感で新し良い商品が並ぶとそれなりに売れてきました。
その為に鍋やケトルはモデルチェンジを繰り返してきました。近年デフレが進むと、それらの多くの商品は海外調達に切り替わり産地は疲弊してきました。燕三条の新製品の開発は当然少なくなってきます。
7年くらい前だと思いますが、ダイソン社のキャンペーンでジャスコ(笑)の売り場に体験とアンケートが実施されそれに答えたら後日、掃除機が送られてきました。
それを使ってビックリしました。それまで、家電量販店の売り場ではメーカーの派遣の売り子さんが掃除機のスペックを数字で説明していて(曖昧な記憶ですが)フィルター式の掃除機が400Wや500Wなのに対してダイソンは280W。実際に吸引効率が悪いと何度も説明されていたからです。
実際に使ったダイソンは圧倒的に誇りを吸引しました。クリアーの本体にその様子がはっきりわかる。数値化したわけのわからない説明よりも使ったとき実感できる性能。驚きでした。
ジェームスダイソン(ダイソンの生みの親であり、工業デザイナー)の記事を読み、自分なりに工業デザイナーに出来る事を模索し始めました。
「燕三条の家庭用品にも同様の事が言えるのではないか?」
道具としての基本性能を特徴づけ訴求する。使った方が実感できる機能を備えた美しい道具。
作るだけではなく、ユーザーに伝え、届ける方法にもデザイナーが責任を持つ。そう考えて出来る事から少しづつ初めて今日に至るのがFD STYLE(私の主宰するデザイン事務所エフディーのやり方)なのです。
問合せをいただく方に「FD STYLEというブランドの所有は何処か?(デザイナーなのかメーカーか?)と聞かれる時が有りますが、単なる商標としてのブランドとしては位置付けていません。
私自身が工業デザイナーとして製造メーカーと開発し、その特徴を訴求し、理解して取り扱っていただける売り場を広げている活動が「FD STYLE」なのです。
9/10に発売の24cm深型フライパンです。
本体(皿の部分)は1.6mmの鉄をスピン加工したものをOXYNIT加工しています。窒化により鉄表面を固くしそこを酸化処理する事で錆びにくくしています。使い始めは若干くっつきやすいかもしれませんが使い込むほどに油が馴染み易くなりくっつきにくくなります。摩耗ににも強く永く使えます。
この本体にステンレスの金具を用いています。鉄になじむ様にブラストにより鈍い表情を与えたました。当然手入れがされにくい部分ですがステンレスなので安心です。取っ手の部分は「竹」を採用しています。本体と取っ手までの距離を通常より長間に取ることで取っ手が傷みにくくしました。ステンレスは熱が伝わりにくい素材なので竹へのダメージも最小です。
通常の鍋に使われる木材の多くが外国の材質です。鍋のハンドルは昔から消耗品と考えられ、コストが重要ですから殆どが旋盤加工された円柱状のハンドルではないでしょうか?
竹は成長が早く比較的安価な材質です。水に強く木べらなどでキッチンでもなじみのある素材です。ハンドルは消耗品でもありますから自然に与える影響も考えたとき成長の速い竹は最適と考えました。四角い形状にしたのも、調理したものを皿に移す、と言った動作の時に滑りにくいからです。
普通のフライパンにこれほどこだわったのは、多く使われているフッ素加工したフライパンが毎年買い替えられ、古いものはゴミになり使われている素材は殆どリサイクルはされずに捨てられている事に疑問を感じるからです。中国や韓国で製造され、安価で便利だからドンドン消費されるフッ素加工のフライパンはFD STYLEの対極にある商品です。
利便性や価格ではとてもかないませんが、少しでも利便性を近づけて、永く使ってもらうことで価格の差もなくなると考えています。調理された食材の「味」という本来の性能では間違いなく鉄のフライパンの方が良い事を実感してもらえます。
少しづつですが、工業デザイナーとしてやりたかった事に近づいていると感じています。
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