鉄フライパンの安全性について

FD STYLE 鉄フライパンについて質問のメールをいただきます。


その中でもOXYNITE加工について「安全ですか?」というのが有ります。
私の答えはもちろん安全です。と答えています。

もう一つ他社から同じような「窒化」したフライパンが出ていてそれとの比較について聞かれます。
FD STYLE 鉄フライパンのOXYNITE加工(窒化+酸化被膜)は2013年に特許が認められました。その中にガス窒化もしくはガス軟窒化を施すと記載されています。(プリンス工業特許)

窒化とは鉄の表面に窒素を浸透させて硬化させることで摩耗しにくくする加工です。一般的な窒化の方法にガス窒化(ガス軟窒化)と塩浴窒化(塩浴軟窒化)というのが有ります。
FD STYLE 鉄フライパンのガス窒化もしくはガス軟窒化と限定した窒化方法で特許を認められています。窒化について(Wikipedia)

一方の塩浴窒化もしくは塩浴軟窒化は猛毒の青酸カリや青酸ソーダを主成分とする塩浴を用います。自動車部品や機械部品ならいざ知らず調理器具には不適当だと考えます。塩浴自体が環境問題もあり斜陽傾向にあります。

他社の窒化をうたう鉄フライパンがガス窒化もしくはガス軟窒化をしているとすればFD STYLE 鉄フライパンの特許を侵害している事になります。

塩浴窒化もしくは塩浴軟窒化だとすれば安全や環境の上で良いとは言えません。塩浴窒化の方が安価で耐摩耗性も耐食性も良い傾向にあります。

本来は昔から使われている業務用の鉄フライパンで良いのです。


それを少し使いやすく工夫して、見た目を洗練させて、ちょっとだけ機能を高めただけで、そんなに数多く売れなくてもその良さに共感して下さる方に説明して納得して買って使っていただく道具で良いのです。

もっと売りたいという気持ちが不誠実な製品をつくらせる場合があります。タレントや著名人を使ったプロモーションは製品の本当の作り手を分かり難くする場合があります。以前、百貨店系のバイヤーの方に「新潟の製品はウソが多い」と言われてことがありショックでした。

作り手、伝え手、使い手があると作り手は工場だし、伝え手は小売店、使い手はユーザー、デザイナーはなんだろうと常に考えています。

作り手の想いと使い手の想いを繋げられるデザイナーでありたいと思います。
FD STYLEで商品の流通に関わるのはそんな思いがあるからです。


FD STYLE 鉄フライパンは昔から使われる2つの技術「窒化」+「酸化被膜」によってより長く使える安全なフライパンを実現し特許を取得した製品です。

コメント

  1. きれいなデザインですね。他の窒化フライパンと迷っていたので勉強になりました。

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    1. 気づくのが遅くて申し訳ありません。ありがとうございます。フライパンだけでは無くて道具全般に言える事ですが、一つの在り方に「業務用」という製品が有ります。無駄を省いて様々な角度から「合理的」を追求した形状。でもそれが正解だとすると、私がデザインする必要はありません。合理性は認めつつそれとは違う造形が自分のデザインであると考えています。リバーライトとの違いで言えば、私の製品はサイズが4サイズしかないのでその中で出来る最大の事を心掛けています。「極」の20センチと22センチに出来る事をFD STYLEでは20センチで可能にしています。

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