デザインの間違った解釈。

良いデザインとは何だろう?

カッコいいだけで売れない製品がある。これは良いデザインでは無い。

三条で作られた「軽い鋳物の鍋」というのがあり、デザインの賞をたくさん取っている。

これなんかは、デザインの間違った解釈である。

多分料理をしない人が考えたのだろう。

ルクルーゼやストーブに代表される「鋳物の鍋」は人気が有る。

欠点は重い事と考えられがちだが、同時に重い事が最大の優れた特徴である。

鋳物の鍋は本体とフタの勘合部を切削加工により制度を高めている。その上にフタが重い事で「ウオーターシール」と呼ばれる蒸気から水滴に変わった水の幕が内部の圧力を高める事で、煮物が美味しく調理できる。圧力鍋に似た理由である。フタが軽くてはこの効果は無い。

本体の重さも蓄熱には必要で「重い」というのは鋳物の鍋にとって必要な機能である。

「軽い鋳物の鍋」なんてのは絶対に買ってはならない製品。製品名は書かないけど。笑

せいぜい、無水鍋くらいが軽さの限度ではないか。これなら蓄熱出来る十分な厚さが有りながらアルミなので軽い鍋に仕上がっている。軽い鋳物鍋が欲しい方はこちらをお勧めする。

このような間違いがなぜ起こるかといえば手段と目的が入れ替わる為に起こる。

鍋の目的は美味しい料理を作る道具である。もちろん、その上に美しいく使いやすいフォルムである事も重要です。「鋳物で作る」は手段でしか無く、この手段が目的になってはならない。軽い鋳物の鍋は「鋳物の鍋で作る」事が目的化されるた企画の中で「軽い」という特徴を用いてしまい生まれた間違った製品である。もちろん、鋳物メーカーが自社の技術をPRする為に調理器具としての目的を度外視して宣伝用に作る事は有っても良いだろう。でも、その際は消費者の方が間違って買わない様に取り上げる側も注意が必要であろう。幸い売場の方も馬鹿ではないから売り場に並んでいるのは見た事が無い。三条市の観光施設以外では。笑

軽い鋳物という事は厚さが薄いわけで、鋳物は同じ厚さの鉄をプレスして作ったものに比べて衝撃に弱く、さらに錆びない様に表面に施された琺瑯も衝撃には弱いので、軽い(薄い)鉄鋳物の鍋は高くて耐久性の低い「カッコだけの」素敵な鍋。悪いデザインの代表であろう。

美しいスタイリングはデザインの本質で有るが目的では無い。

同じように「刃を視覚で確認できない」刃物のパッケージも同様です。

どんなに素敵な視覚効果を与えたとしても、刃先の形状が見えないのパッケージ(フタを開ける箱は別です)は決して良いデザインでは無い。製品も売れる事は無いだろう。売場も馬鹿ではないので導入すらされないだろう。

こうした例はデザイナーの責任だけでは無い。役割分担のいいとこどりを狙った結果起こる事象である。もちろんデザイナーも製品や流通に関してもう少し勉強するべきだとも思う。

悪いのは、行政の無知がこうしたカッコいいけど本来の目的に会っていないものを「良いデザイン」としてしまう事で一般の人に誤解を与えてしまう事だ。少し考えれば誰にだってわかる事でこの手の失敗は何度も繰り返されてきている。補助金が悪者にされるのもこうした例が大切な税金が使われるからだろう。

地方創生として地方に予算を割り振る際「3セク」が窓地になる。もちろん、適正な支出を管理する上では有効だと思うが、知識と経験が低い「3セク」が企画まで行ってしまう事で無駄な使い方になってしまっていると思う。この企画の部分は民間に委託する方が絶対に有効だと思う。その上で行政はチャックと評価を徹底すれば良いではないだろうか。



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