鉄フライパンについて
FD STYLE鉄フライパンについて、鉄の安全性についてメールを頂くことが有ります。(人数で言えば過去3名です。)某メーカーが鉄の放射能汚染についてホームページに記載しているからだと考えています。
私達は震災の事実は事実として不安をあおるような事の無いようホームページに記載するような事はしていません。私達からすれば当たり前の事だからです。私達の使う鉄はJFEのものです。JIS の規格で製造された薄板を問屋を経由して購入した結果、JFE製だっただけなので新日鉄のものでもかまいません。ミルシートという鉄鋼メーカーが鋼材製品を納入時に発注者へ発行する証明書でしか判断できません。製造工場が記載されていますが指定はできません。
工場へは厚さ1.6mmの薄板(商品により2.0mmや2.3mm)を300mm角に切った状態で納品されます。フライパンの形状に絞る時には□から◯に加工する必要があり、材料問屋によっては◯の形状で納める問屋もあります。問屋を経由する事で、必要なサイズと数量で購入できます。金属産地なので無駄がなくなり、効率が良くなります。
私達のフライパンはOXYNIT加工するので冷間圧延鋼板(SPCC)を使っています。他社のフライパンの多くは熱間圧延鋼材(SPH)いわゆる黒皮という素材が多いと思います。鋳物の様に工場で鉄を溶かして流し込む作り方とは違い鉄の薄板という製品を購入して加工しているのです。薄板から様々なプレス方法で製品を生み出すメーカーが集中している産地であるからこそ競争力があるのです。
例えば、包丁も多くは包丁用の鋼板を購入し加工しています。VG10と言った包丁用鋼板が人気です。そうだからこそ海外の人が驚く素人が研ぎ直して切れ味が回復する包丁が作られます。鍛造だけで作ったとしたら無駄に固い包丁になります。金属製品は素材の加工から日本国内で分業され最終製品になっている事がMade in Japanの優れたところです。繊維産業などは糸は海外製がほとんど、編む機械は日本製のものが海外でも使われているので生地は日本製とか言っても説得力を感じません。私達の湯たんぽカバーは糸から新潟で作っていますので高いです。でもフライパンに例えたら本体を海外で作って国内でハンドルを加工してMade in Japanと言ってるようなもの。私達はインチキしてまでモノを売ろうとは思いませんし、不安をあおるような売り方をしてまで販売を行う必要はありません。私はデザイナーですから。
今回メールでお問い合わせ頂いた方にもそのよう説明しましたが、理解しようとはされませんでした。きっと面倒な説明よりも「安全は確認してありますよ」で良かったのでしょうが、私には信念があるのです。一つだけ引っかかった事が「測定していない」という点です。事情を話して新潟県工業技術総合研究所に協力して頂き測定してもらう事にしました。
(装置の使い方を教えてもらいました)
(工技総研の室内は少し数値が高いそうです)
原則的には測定装置を時間単位で貸し出す、というものらしく仕方ないので駐車場で一旦安全性を確認し(通常のフライパンなのに)敷地内にある起業化センターのミーティングルームで測定しました。
(通常の商品を測定 0.132μシーベルト)
通常の商品とOXYNIT加工前のものと材料の薄板の切れ端(それしか入手できませんした)センサーにラップが巻いてあるので、放射線の高いものを測定したら捨てられるようにだそうです。
(測定していても数値は一定ではなく常に変化します)
(工技総研の話では素材の大きさ的には問題ないとの事)
測定値で言えば0.13から0.14μシーベルでした。商品も何もない環境の数値も多少の振れはありますがほぼ同じ数値でした。
工技総研の方の話では0.3μシーベルトいかであれば問題ないということです。今回の測定の数字なら全く問題ないでしょうとの事でした。
工技総研の方の話では0.3μシーベルトいかであれば問題ないということです。今回の測定の数字なら全く問題ないでしょうとの事でした。
もしも新日鉄やJFEの高炉が放射能に汚染されているとすれば鉄だけでなくステンレスだった同様である。鉄フライパンだからという問題ではありません。私自身、日本のものづくりのほんの末端で商品をデザインしているに過ぎません。けれども日本のものづくりには関わっている事は誇りです。最終加工のみ日本で行っている商品を日本製と表示するのは嫌だし、風評をあおるような売り方も許せません。もちろんルールの中では一定の工程を国内で行えばMade in Japanの表示は問題ありません。
FD STYLEは素材は出来るだけ日本製だし、可能な限り私達が直接関係することが出来る「新潟製」にこだわった商品づくりを行っています。
FD STYLEは素材は出来るだけ日本製だし、可能な限り私達が直接関係することが出来る「新潟製」にこだわった商品づくりを行っています。
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