ウオーキングが変えた生活習慣と意識

私が夕食後のウオーキングを始めたのは、3年ほど前のことです。きっかけは痛風の症状でした。生活習慣を見直す必要を感じ、まずは歩くことから始めました。 それまでの私は、1日の歩数が3,000歩に届かない日も多く、ひどい時には2,000歩以下ということもありました。出張で東京に行くと、帰りには足が重く疲れを感じたものです。 それが今では、夕食後に1時間歩くのが習慣になり、青信号が点滅すれば迷わず駆け出せるくらい体が軽くなりました。体型にも変化が表れ、周囲から「痩せたね」と言われることも増えました。体重自体はある程度で下げ止まりましたが、体の感覚は明らかに変わったと感じます。 考える時間をくれるウオーキング もうひとつの効果は、歩きながら聴くPodcastです。他の人の考えに耳を傾ける時間を持てるようになり、「運動」「食事」「睡眠」といった生活の質について、意識が高まってきました。 例えば朝食では、必ず野菜を取るようにしています。その時に使う穀物酢の原材料が「米、小麦、トウモロコシ、酒粕」なのか「米、酒粕」だけなのか――そんな細かい違いにも目が向くようになりました。 食材の背景に関心が広がると、外食の回数も自然と減ります。必要な栄養を考えれば肉より魚にしよう、脂質はどの程度が良いのか、と選択が変わっていきます。外食の席でも、美食への興味は以前ほど強くなくなりました。 結局のところ、「何を食べるか」が「どう生きるか」につながるのだと思います。 燕三条の調理器具に込める意味 こうして日々の暮らしの中で気づいたのは、食べることと生き方の関係です。そう考えると、私たちが燕三条でつくる調理器具にも、単なる「道具」以上の意味を持たせられるのではないかと感じています。 日々の食事に向き合う時間を、少しでも豊かにする。そうした視点で、これからもものづくりに関わっていきたいと思います。