SCAJ出展に寄せて。コーヒーが繋ぐ「手仕事」と「文化」
今月9月24日〜27日に、東京ビッグサイトで開催されるSCAJ(スペシャルティコーヒー協会)の展示会に出展します。昨年から始まったツバメコーヒーとのプロジェクト、ワイスケドリッパーを多くの方に知っていただく機会です。
私たちがつくるFD STYLEのプロダクトは、料理という行為や、食べるという日常に寄り添う「ちょっといい普通」を目指しています。しかし、このワイスケドリッパーは、それだけではない、もっと深いテーマを内包しています。
「完璧」を求める機械と「個性」を尊重する手仕事
コーヒーを淹れる行為を考えてみると、大手カフェチェーンでは、最新の機械が完璧に制御された味をいつでも、どこでも提供します。これは「均一」を追求する価値であり、その安定感は多くの人に安心感を与えます。 一方で、2000年代後半から広まったサードウェーブというムーブメントは、その逆でした。人がハンドドリップで淹れる際、その日の気温や湿度、豆の状態によって生まれるわずかな「ブレ」や「揺らぎ」を、むしろ「個性」や「人間味」として大切にしました。 私たちがワイスケドリッパーをデザインしたのも、この「人」が介在する部分に惹かれたからです。最新の機械が完璧な答えを出すのに対し、ハンドドリップは淹れる人によって表情を変えます。ドリッパーの素材や構造、そして注ぎ方、そのすべてが一杯の味に影響します。私たちは、この「不完全さ」や「不均一さ」を尊重したいと考えました。
ドリップを「手の延長」にするポット
SCAJでは、ワイスケドリッパーだけでなく、新たにドリップポットも発表します。 ハンドドリップは、お湯を注ぐ速さや量によって味が大きく変わります。このポットは、その繊細なコントロールを誰でも可能にするために、コンパクトな設計にこだわりました。手首のわずかな動きで、狙った場所に静かにお湯を落とすことができます。 容量は360ml。大きめのマグカップ一杯分をしっかりとカバーできるサイズです。ポットの湯量が減っていくのを目で追いながら、抽出量を想像できる。そんな使い心地を大切にしました。 FD STYLEの顔であるマットな黒は、今回も健在です。ステンレスに施した黒染めは、使い込むほどに表情を変え、あなただけの道具へと育っていきます。
コーヒー文化が育む「居場所」と「価値」
コーヒーが提供してくれるのは、味だけではありません。カフェという「第三の場所(サードプレイス)」は、リモートワークやコワーキングスペースといった、現代の働き方とも深く結びつき、新たな文化を生み出しています。 ワイスケドリッパーと新しいドリップポットは、単に美味しいコーヒーを淹れるための道具としてだけでなく、使う人の暮らしに寄り添い、エイジングを楽しみながら長く使ってもらえる存在になってほしいと願っています。 SCAJでは、私たちの新しい道具をぜひ手に取って、その重みや質感、そして背景にある燕三条の職人たちの手仕事をぜひ感じてください。皆さんとコーヒーや道具について語り合えることを楽しみにしています。
👉 SCAJは一般の方も参加できます。チケットは有料ですが、招待券がありまので、ご希望の方は、お気軽にお問い合わせください。
「完璧」を求める機械と「個性」を尊重する手仕事
コーヒーを淹れる行為を考えてみると、大手カフェチェーンでは、最新の機械が完璧に制御された味をいつでも、どこでも提供します。これは「均一」を追求する価値であり、その安定感は多くの人に安心感を与えます。 一方で、2000年代後半から広まったサードウェーブというムーブメントは、その逆でした。人がハンドドリップで淹れる際、その日の気温や湿度、豆の状態によって生まれるわずかな「ブレ」や「揺らぎ」を、むしろ「個性」や「人間味」として大切にしました。 私たちがワイスケドリッパーをデザインしたのも、この「人」が介在する部分に惹かれたからです。最新の機械が完璧な答えを出すのに対し、ハンドドリップは淹れる人によって表情を変えます。ドリッパーの素材や構造、そして注ぎ方、そのすべてが一杯の味に影響します。私たちは、この「不完全さ」や「不均一さ」を尊重したいと考えました。
ドリップを「手の延長」にするポット
SCAJでは、ワイスケドリッパーだけでなく、新たにドリップポットも発表します。 ハンドドリップは、お湯を注ぐ速さや量によって味が大きく変わります。このポットは、その繊細なコントロールを誰でも可能にするために、コンパクトな設計にこだわりました。手首のわずかな動きで、狙った場所に静かにお湯を落とすことができます。 容量は360ml。大きめのマグカップ一杯分をしっかりとカバーできるサイズです。ポットの湯量が減っていくのを目で追いながら、抽出量を想像できる。そんな使い心地を大切にしました。 FD STYLEの顔であるマットな黒は、今回も健在です。ステンレスに施した黒染めは、使い込むほどに表情を変え、あなただけの道具へと育っていきます。
コーヒー文化が育む「居場所」と「価値」
コーヒーが提供してくれるのは、味だけではありません。カフェという「第三の場所(サードプレイス)」は、リモートワークやコワーキングスペースといった、現代の働き方とも深く結びつき、新たな文化を生み出しています。 ワイスケドリッパーと新しいドリップポットは、単に美味しいコーヒーを淹れるための道具としてだけでなく、使う人の暮らしに寄り添い、エイジングを楽しみながら長く使ってもらえる存在になってほしいと願っています。 SCAJでは、私たちの新しい道具をぜひ手に取って、その重みや質感、そして背景にある燕三条の職人たちの手仕事をぜひ感じてください。皆さんとコーヒーや道具について語り合えることを楽しみにしています。
👉 SCAJは一般の方も参加できます。チケットは有料ですが、招待券がありまので、ご希望の方は、お気軽にお問い合わせください。

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